池井戸潤さんの長編小説。
"下町ロケットシリーズ 3作目”
小説を読む順番が、
シリーズ4作目の「ヤタガラス」と前後してしまいましたが
面白かった、です。
次作で決着を見ることになる、
帝国重工の次期社長候補:的場と
ギアゴースト社長:伊丹 、ダイダロス社長:重田 の因縁
それぞれの思いの深さ、
本作終盤での、特許訴訟で、佃製作所に危機を救われた伊丹が、
なぜダイダロスと手を組んだのか?
その怒りの強さには説得力がありました。
(意外と、復讐の動機の強さに説得力を感じない小説は多い気がしています。)
前半から中盤、ギアゴースト向けのバルブのコンペに挑んだ佃製作所
、
コストは高いが高スペックのサンプルを出した業界トップの大森バルブに対して
”顧客によりそった製品として”スペックターゲットを抑えたサンプルを提供して、
島津裕から「私、こういうの欲しかったんだよな。」と言わせる場面、
理解と意識のマッチングが合えばこそなので、現実とはかならずしも
合わないことも多いのでしょうが、ハイライトのひとつ。
そしてなにより、1作目とおなじく、危機一髪の状態からの大逆転となる
特許訴訟の場面は、鉄板の爽快感が味わえます。
おすすめです。
<ドラマ公式ホームページ>
http://www.tbs.co.jp/shitamachi_rocket/story/