2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧
四人の女性の高校時代と40歳を超えた今がカットバックしながら、 物語がつづられる。 登場人物たちは、私より4歳ほど上の世代。 こういう設定だと、つい自分の人生と重ねあわせて見てしまう。 20年(本作では23年前後?)という時間は、振り返って考えるには…
映画「この胸いっぱいの愛を」の原作者である梶尾真治さんが 自ら書き下ろしたノベライズ作品。 ジャンルとしてタイムトラベルものには、傑作が多いと思っている。 映画のCMをみておもしろそうだったので、レンタルで映画をみられるまで 待とうかと思ったけ…
恩田陸さんのファンタジー小説。 物語は、"ヒガン"を過ごすためにアナザー・ヒルを初めて訪れた主人公ジュンによって 語られます。 上下間にわたる長編ですが、ほのぼの読めました。 (最後は確かにちょっと不吉で怖い。実際、問題は解決していないし..) こ…
萩原浩さんの作品は、最近「明日の記憶」/「さよならバースディ」を読んだばかり。 守備範囲が広いなとつくづく思う。 本作は、物語中盤までせつなく悲しい。 もと銀行員、タクシードライバーの主人公が、 高いプライドを抱えて想像の世界に身を沈めるシーン…
浅見光彦シリーズの最新作。 富山県の「風の盆」/「おわら」についての描写が詳しい。 (あとがきにのべ四次もの現地取材を経て脱稿まで丸4年を要したと記されています。) 自分と縁のある九州や西日本だと、歴史や風物(方言も)親しみがあって 楽しめるの…
ジュリアナ/ヴェルファーレからグッドウィル・コムスンへ。 華やかなディスコから介護事業への転換については、マスコミでも散々とりあげられた。 どちらかといえば冷ややかな視点が多かったように思う。 特にCMの派手な展開に伴うコムスンの拠点急拡大を経…
最初、前作「死神の精度」とおなじように不思議なおかしみのある話を期待していた。 今回はリアルに怖さを感じさせる部分が強い。もちろん、ユーモアも健在だけれど。 物語は2編に分かれている。 こういうことを危惧する論調は最近増えているような気がする…
梶尾真治さんの最新作。おもしろい。怖い。微笑んでしまうシーンも多数。 楽しめます。 「OKAGE」や「黄泉がえり」につづいて熊本が舞台というのもうれしい。 冒頭から中盤くらいまで、シリーズ化も期待できそうな感じだったのに、 最後の終わり方はどうなの…
事件は神戸大震災の起こった日に始まる。 N県警察本部を舞台に、登場人物であるN県警主要幹部やその家族の視点が切り替わりながら、 同時進行で物語がつづられていく。 書名の「震度0」は、TVニュースなどから徐々にあきらかになる大震災の被害の大きさと対…