2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧
2001年に「13階段」で第47回江戸川乱歩賞を受賞した 高野和明さんの2003年発表の長編小説。 映画・TVの脚本家を本業としてきた人だけに、 その後の小説を読んでも、 ジャンルが限定されないというか どんなタイプの小説なのか予想がつかない。 本作もそんな…
作家の伊坂幸太郎さんとミュージシャンの斎藤和義さん、 小説と音楽のコラボレーション、 二人の対談集e.t.c。 まだ会社勤めをしながら小説を書いていた伊坂幸太郎さんが、 斎藤さんの曲を聴いて、小説に専念する決心をしたという エピソードが紹介されてい…
元三菱銀行勤務、銀行を舞台にした多くの小説を書いてきた 池井戸潤さんの新作長編。 東京中央銀行、営業第二部次長の半沢が主人公、 題名からは、ユーモラスな小説かと想像していたが・・。 痛快、おもしろい、苦味の残るラストもまた・・。 推理小説という…
総会屋への利益供与の罪を押し付けられて追われた 老舗の伍代デパートの総務部長:倉橋。 上層部の身勝手な論理というのは、どの業界でも同じようで 小説の中のこととはいえ、腹立たしいのは、 現実でも同様なことは起こりえるという気持ちがあるからだと思…
(株)関西ベンチャー・キャピタルの村上健夫氏が書いた本。 出資者の立場からみた、いろんなベンチャー企業の姿が・・ もちろん意図的に、たんたんと書き綴っているところに この仕事で培われたユーモア精神がのぞいて、 真実はこういうところなのだろうなと…
「動物園のエンジン」 「サクリファイス」 「フィッシュストーリー」 「ポテチ」 伊坂幸太郎さんの短・中篇を集めた小説集。 「ポテチ」と「サクリファイス」には、 伊坂ファンにはおなじみの黒澤氏も登場するので、 あえてこの4編で編むのは意味があるのか…
ある日、謎の女から不思議な電話がかかってくる。 まだ若い頃、20代半ばの嵯峨敏也が 東京カウンセリングセンターに勤務していた頃の エピソードを描いた小説。 若き嵯峨敏也が、活躍する・・ともいいがたく、 松岡圭祐さんの構築する世界の ひとつのピー…
クルマと同様に、腕時計にはオトコ心をくすぐる 強い趣味性と魅力があります。 時折、ネットや雑誌で高級時計に関する記事を 眺めているだけで楽しめますね。 日本製クォーツの隆盛と、 スイスを中心とした機械時計の復権は 子供の頃からの記憶とリンクして…
山川健一さんの短編集。14編を収録。 発表された時代も異なるので、 味わいもずいぶんちがういくつものストーリー。 山川健一さんらしく、何篇かでクルマが脇役として 効果的に配されていてうれしい。 最近の若者がクルマを欲しがらないのは、 クルマにドラ…
- 格差時代に生き残るための「お金サバイバル術」- 「年収300万円時代を生き抜く経済学」以来、 森永さんの著書は何冊も読んできた。 サブプライム問題や原油高騰など、 当時は予想していなかったことも起きて 景気後退も目に見えるようになってきた。 日本…
東野圭吾さんの2007年の長編小説。「番外編 新谷君の話」を併載。 たくらみのある話題作の続いてきた東野圭吾さんとしては、 普通(?)とも思える展開、 どんな予想を裏切ったEndingを迎えるのか・・ 期待はしつつそれでも今回はある程度その部分は 脇役として…
2005年刊行「大江戸神仙伝」シリーズ7作目の最新作。 奥様を亡くされた後、小説をかけなくなって、 長い時間を経てようやく完成できた新作。 あとがきに、著者の石川英輔さんの本シリーズについての 思い出が書かれていて ファンとしては嬉しい再会になりま…
臨床心理士:嵯峨敏也を主人公にしたシリーズ長編のひとつ。 松岡圭介さんの本を読むのはひさしぶり。 今まで「千里眼」「マジシャン」と代表作を読んできたけれど、 特に「千里眼」シリーズの続編がたくさん出ているのをみて 読まずして食傷気味に感じてし…