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「プロ経営者の条件」折口雅博/徳間書店

ジュリアナ/ヴェルファーレからグッドウィルコムスンへ。

華やかなディスコから介護事業への転換については、マスコミでも散々とりあげられた。
どちらかといえば冷ややかな視点が多かったように思う。

特にCMの派手な展開に伴うコムスンの拠点急拡大を経て、一転統合へ変わったときは
多くの悪口も目にした。

本書を読むとそれらの判断にも、折口氏の強い信念に基づく判断があったのだと
わかる。本人の介護経験からきている判断には共感できる部分がある。
コムスンは確かにパラダイムを変えたように思う。

本書では折口氏のビジネスの原点と考え方が本人の口から語られているが、
やはり本人が直接語る言葉にもっとも真実が見えると思った。

マスコミも、視聴者?(読者)も自分が見たいものを
見せようとする。(見ようとする。)
日本にも偉大な経営者は多いが、誰かの纏め上げた伝説や
解説はほとんどの場合真実を偏向したものだと考えるようになった。

折口氏は、今後もそのビジネスで自分の行動・発言を証明していかなくていけない。
プロ経営者でありたい、という部分には強い自負を感じる。
単にM&Aを繰り返して時価総額を増やしていくよりも、それは困難なことだ。

ビジネスの展開についての意見には、納得させられるものがあった。
一見おなじような経過をたどっている会社は多いが、こんなふうに
明快に理論の説明をされたのは初めてだ。

特に「センターピン理論」は慧眼。
そういう眼で世の中を見ると、いろいろな物事を立案・実施している
人が何を考えているのか、別の見え方をしてくる。
虚飾やフィルタを排して、真の姿を判断するのにも使えると思った。
(そういう意味では、怖い理論だ。)

この人のセンターピンは何か?
この仕事/事業/プロジェクトのセンターピンは何か?