池井戸潤さんの長編小説。
創業100年の老舗足袋業者：菱屋の社長：宮沢
稼業手伝いをしながら就活中の息子：大地
そして菱屋を支える長年の従業員たち
本業の足袋の将来の伸びが期待できない環境の中で、
お得意様の百貨店での売り場縮小。
銀行の融資担当者の交代などもあって、新しい挑戦を目指すことになる。
足袋の経験を生かしたランニングシューズ”陸王”
ソールに使える新素材の特許をもつ、おなじ零細企業社長：飯山
多くのアスリートに信頼されるシューフィッッター：村野
故障の挫折から立ち上がろうとするランナー：茂木
選手本位の村野を毛嫌いし、退職においやる
悪役として登場する大手メーカー：アトランティスの日本法人幹部
現実的な厳しさの中で、何もかもうまくいくわけでなく、
ぎりぎりのところでようやく踏みとどまって救われることもあるストーリーは
身に染みる。
だからこそ、奇跡といってもいいかもしれない
成功の価値も感じる。
宮沢と大地の関係と、大地の成長など
一番重要なのは、やはり人間関係なのだとも思う。
GWの読書におすすめです。
