室積光さんの長編小説。「都立水商！」の続編。
前作「都立水商！」を読んだのはおそらく15年くらいは前になるのか？
新宿歌舞伎町に設立されてから27年、
（前作は設立後10年という設定だったようです。）
「都立水商」くらいしか進学できる学校はない、といわれて
嫌々進学した新入生の冨原淳史が主人公
水商売を学ぶ学校という最大のネタは、前作でもう明かされているので
新作で何を書くのかは難しいところがあると思うだけれど、
コンプレックスを抱えていたり、心に傷を抱えてきた若者が
まっすぐな友達や、頼りになる先輩、
そして卒業生たちも含めた理解ある大人に囲まれて
立ち直ったり、成長したりしていく姿をみるのは、心地よく楽しい。
傑作青春小説という宣伝に偽りはないと、思います。
交流試合でのテニス部の「お蝶夫人」のエピソードには笑ってしまった。
<小学館のHP>
https://www.shogakukan.co.jp/books/09406633
