road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「専業主婦は2億円損をする」橘玲/マガジンハウス

橘玲さんの本。

今、Kindle版(期間限定版)を無料で購入できます。

2億円という金額は、

女性が正社員で定年まで働き続けた場合のもので
その額の多さにはインパクトがありますね。


本書の趣旨は、国の仕組み・実情は理想通りでないし
簡単には、改善されていかないけれど

そんな中でも、より幸せになれる方法を考えてほしい、
という、
橘玲さんのいつもの本と同じスタンスかと思います。

あとがきでの、橘さん自身の経験が
本書の動機になっているのは、
腑におちました。


言葉としてはもう古くなってしまいましたが
W(ダブル)インカムという、夫婦で働いて収入を得る、
ということのメリット。

■ダブルインカムのメリット:個人的な経験(子供からの視点)をひとつ
 実家暮らしをしていた学生時代に、すごく実感があります。

父親の会社がながびく不況(業界自体が調子悪く)で、
賞与も残業代もほぼなくなっていて、
正直家計は火のくるまだった時期だったのだと思います。

月末になると、夕食のおかずがだんだん寂しくなっていったし、
(テレビアニメ(初代)のド根性ガエルで、ヒロシがメザシばかりの食事に
 文句言っているのを見て、メザシはごちそうだなあ、と思ったくらい。)

食料や生活必需品以外の買い物もあまりなかった。

そんな時に、母親がパートで働き始めました。

子供(弟・妹たち)も小学生高学年になってきたのと、
田舎で働く先がそもそもなかった環境がちょっとずつ変わってきたため。
(近くにあった九州松下電器の下請けなどもやっている工場の仕事でした。)

昭和の男である父親がどう感じていたのか?どういうやり取りがあったのか?
わからなかったのですが、

生活には本当に大きなインパクトがありました。

-まず、食事。お肉などが月末でも普通に食べられるようになった。
外食とかはもともとしない家だったのですが、食事の充実ぶりは本当に
うれしかった。

-お菓子とか、ちょっとしたものをよく買ってきてくれて、何気にくれるようになった。
私が好きでよく買って食べていたポテトチップスやポップコーンですが
10代も後半になって、親からお菓子もらうのがこんなにうれしいものとは
 思わなかった。

-これは本当に驚いたのだけれど、
 子供部屋(子供たちの机とベッドがある)のテレビが古くなっていたのを
 ナショナル(現パナソニック)の15インチくらいの(しかもステレオ音声)テレビに買い替えてくれた。

 テレビってまだまだ高くて、個人で買おうとは思えなかったので
 何も言わないのに買ってくれたのは、びっくりしました。

パートで、しかも田舎なので時給も都会のレベルと比べると
ずっと低かったはずですが

昼休みに自転車飛ばして家で食事してまた職場に戻る、
という母親の働きで得られた収入が

当時の私の家を幸せなものにしてくれていたのは、
間違いのない事実です。

30年以上たった今でも 
その頃の母親の働きのありがたさは忘れらない、です。

本書でもふれられていますが、
収入は増えれば増えただけ幸せを感じられるものではなくて、
その感度にはあるしきい値がある、のですが

当時のわが家のその感度は、とてつもなく大きかった。