伊坂幸太郎さんの長編小説。
死神:千葉の活躍するシリーズ。
人間でなはない”千葉"と、人間の間の会話のちぐはぐさが生むおかしみは
変わらず本シリーズの魅力であり、ほっこりさせられる。
本作では、長編となったことで、
千葉の担当である作家:山野辺とその妻(交錯する他の死神の担当者も含めて数名)の
とのかかわりが、判断期間である7日とその前後譚も含めて
縦走的に描かれていて、これまでの短編集とは異なる重みがあった。
伊坂さんの作品では、"怖い”悪人がよく登場する。
本作での本城もそれにあたるのだが、小説的な脚色が少なくある意味普通に見える点に
現実的な怖さがあった。
Epilogueで、ちょっと救われました。