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「ジャーニー・ボーイ」高橋克彦/朝日新聞出版

高橋克彦さんの長編時代小説。

舞台は明治10年、英語力と腕っぷしを買われて
東京上野の精養軒付きの応対係を務める伊藤鶴吉が主人公。

高橋克彦さんには、江戸時代を舞台にしたシリーズがあるが
時代が明治になるとどんな話が展開されるのか、興味があった。

外務卿からの依頼を受けて、英国人女性バード女史の
北陸->新潟への旅のお供をすることになる。

旅して目にした日本の本当の姿を書きたいとする女史と
時代柄、珍しい異国人への旅中に出会う地方の村落の村人たち。
お互いに、文句を言い合う伊藤とバード女史に芽生える信頼感。

日本にとって重要な外国人を付け狙う一味との攻防、
頼りになる仲間の登場、いつもの高橋克彦さんらしさは
健在だが、それでも異色な小説だった。