原尞さんの”探偵・沢崎シリーズ”長編 第2作目
刊行は1989年10月
書名が印象的なので、イメージは残っていると思ったのですが
やはり、事件の詳細も結末の展開もほとんど覚えてなかった・・です。
繰り返しになりますが、再読でまた新しいストーリーを
楽しめるのは幸せ。
天才的なバイオリン奏者である少女の誘拐事件に
沢崎が巻き込まれるところから始まるストーリー。
刊行まもない頃に読んだときから、年月を経て自分の変化があって
それは、小説でも現実の世界でも天才奏者といわれるような人たちの
世界の知識が深まったことで、(現実はドキュメンタリーとか本人の著書とかからです。)
そういう点で、
誘拐された少女やその周囲の人たちについての描写に物足りなさをちょっと
感じてしまうのが、副作用です。。
ひさしぶりに読んで、かなり小説世界のDetailを意識しながら読んでいるので
そのせいもあるかもしれません。
新作「それまでの明日」を読んだ後で、
またシリーズ再読するときに、もっと純粋に楽しめるかも、という予感もあります。
■「それまでの明日」が刊行されるまでにシリーズ作品通して読み終えたい、
というのはちょっと厳しくなってきました。
せっかくの新作、刊行されてすぐ読むという楽しみより、
シリーズ作品をゆっくり味わいつくす、という方針で行きたいと思います。
次は、短編集「天使たちの探偵」