1988年「長い家の殺人」でデビューした歌野昌午さんの長編。
新本格ムーブメントの中で、講談社ノベルスからデビューした作家の中でも、
歌野昌午さんは、もっとも変わってきた作家だと思う。
「葉桜の季節に君を想うということ」
「ジェシカが駆け抜けた七年間について」
「世界の終わり、あるいは始まり」
・・
それぞれの小説は異なるのに、
読みながら、読み終わって
歌野昌午さんの小説だということは意識する。
エンタティメントの書き手として、意欲的に新しいものを
目ざしていく姿勢は尊敬に値する。
本作も、そんな彼の作り出した作品のひとつ。
想像力の翼はどこまで高く遠くまで飛べるのか・・
うーん。
# 装丁のイラスト(絵)が秀逸です。