「お母さまのロシアのスープ」
「コール」
「押入れのちよ」
「老猫」
「殺意のレシピ」
「介護の鬼」
「予期せぬ訪問者」
「木下闇」
「しんちゃんの自転車」
9編からなる短編集。
萩原浩さんの怖い話を集めた作品集ということになると思う。
個人的なベストは表題作でもある「押入れのちよ」
こんな・・・・なら、いて欲しいような。
悲しい過去も語られるのだけれど、主人公の恵太とのかけあいには
何度も笑ってしまった。
高橋克彦さんの「ドールズ」シリーズのように、
連作にしてくれないかなとさえ思う。本当に。
ファンタジー色のつよい「コール」も佳作。
それ以外は、現実の怖さ(が重なるからか)もあって、
正直、読後感も悪かった。
ひとつの作品集にまとめることには、少し疑問を感じました。