第17回(2005年)日本ファンタジーノベル大賞・受賞作。
近未来の日本で、
独立・鎖国を宣言してかつての江戸時代の生活・文化を維持している「江戸」。
高い競争倍率をくぐりぬけて、その江戸に入国することを許された佐藤辰次郎が主人公。
金春屋(こんぱるや)で活躍する。
題名のゴメスってなんだ?何故ゴメスなんだ?
というところに軽い反発を覚えて、
また、そういう架空の設定の舞台でのファンタジーに新たに
没入するには抵抗を覚える年頃?でもあり、
なかなか手を出せなかった・・けれど。
楽しめた。
大賞受賞はだてじゃない。
ファンタジーゆえに必要な設定を除いても、十分楽しめる時代劇として
成立するような気がします。
石川英輔さんの「大江戸仙境」シリーズも好きな作品なのだが、
現代とつながる線のあるなかでの江戸時代は、ジャンルとして魅力があると
思う。