装丁の”顔”が印象的で本屋では結構目に止まっていたが、
書名とその装丁からはどんな話だか想像がつかず
なんとなくその前に読んだ「魔王」系の話と思っていた。
読んでみてストレートな青春小説?だったので、
少し意表をつかれました。
主人公:北村が大学に入った”春”から、
"夏""秋""冬"そして卒業する”春”までの4年間。
その友人たちとの交流で築かれていく大切な何かが主題。
作者の出身大学である東北大学法学部が舞台になっているようなので、
いくらかは自伝的な要素も含まれているのかもしれない。
書名の"砂漠"には、深い意味がこめられているのだろうと思うけれど、
おそらく伊坂幸太郎さんの個人的な思い入れの何かだと想像した。
青春小説のたぐいもしばらく読む機会がなかったのだけれど、
素直に楽しめました。