垣谷美雨さんのエッセイ集
コロナ禍にあった2020年5月~2022年11月まで「小説推理」に
掲載されたもの。
あとがきを読むと、垣谷美雨さん自身初のエッセイ集らしい。
今まで、作家や芸能人などのいろんなエッセイ集を読んできたのだけど、
本書は本当に独特。
読み応えありました。
言葉に表すと、
まじめ、固い、正直、率直かな.(良い意味です)
個人的な小説のイメージだと、どちらかというとユーモアを交えて
書かれるという感じだったのだけど、意外でした。
自分が垣谷美雨さんの小説を初めて読んだのが
たぶん「リセット」2008年なので、40歳の頃。
新しくでてきた新人作家で
自分より若い世代の作家さんだとすっかり思いこんでいたのですが、
ちょっと年上の(8歳上)の方でした。
(リセット当時の感想を読むと認識していたようなのだけど、
その後イメージが書き換わってました)
最近でも「老後の資金がありません」の映画を観ていたのに
そんなイメージなかったな。、
作家になる前、会社員生活でSEとして
働かれていたのも知らなかった。
このくらいの年の差だと、社会経験的なものって重なる部分も多いので
その中での、経験やその意味の振り返り方がのすごくおもしろい。
こういう経験って、誰もが持っているけど、
他の人とあまり話すこともないものなと思いました。
それも踏まえての、
現在の生活や日々の出来事についての考えも、
意見として伝わってくる。
おもしろく、そして自分のことも振り返ったり
思い出す、きっかけになりました。
垣谷美雨さんの小説のファンの方、
自分と同世代の方、読むべし。
おすすめです。
「リセット」15年ぶりにまた読みたくなりました。
名作です。こちらもおすすめ。
<出版社URLの内容紹介>
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人生はあっという間と言うけれど、走馬灯に映し出される色とりどりの絵のごとく、
たくさんの喜怒哀楽があり、これまで生きてきた年月は、
実は長いのだと、このエッセイは教えてくれる。
71篇どれも「よくぞ言ってくれた!」と思わず膝を打つこと必至!
垣谷節が炸裂する著者初のエッセイ集。
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<双葉社の作品URL>
https://www.futabasha.co.jp/book/97845753179230000000