1998年に小学館文庫から刊行された大沢在昌さんの2冊目のエッセイ集。
あとがきによると初版刊行時、デビュー18年たったころとのこと。
新宿鮫シリーズが売れるまで、
”永久初版作家”と自虐的な称号を自認していたエピソードなどは、
他のエッセイでも読んだことがあったけれど、
エッセイ自体あまり世にでていないだけに、
本書で初めて知ったことが多かった。
大学に入ってもほとんど出席せずについに除籍通知がきたこと
その後専修学校の創作課にはいるも1年でやめたこと。
父親の死に際して、作家への道をあきらめようとしていたときに
3度目の投稿作品が賞を受賞、そして23才で小説家になったこと。
本人が語る、作家になった後で苦労してそして成長した、というのは
実際に大沢在昌さん、特有のことだと思った。
趣味であるゴルフや特に釣りのエピソードも楽しめました。
大沢さんの長編、最近もあたらしいものをいろいろ読めて
楽しませてもらっているのですが、
そろそろ新宿鮫の新作も読みたいな。