2006本屋大賞、受賞作。
小説、エンタティメントというジャンルとしても傑作として残っていくだろうけれど、
それ以外の特別な何か。他には類するものを僕は知らない。
私小説ではない。奇蹟的な本かもしれない。
前評判の高さは知っていたけれど、あえて本の解説や感想は読まないようにしていた。
田舎のことを思い出すこの8月に読めたのは、よかったと思う。
きっとこんな小説なのだろうと想像していたのとは少しちがって、
主人公と母親(オカン)の姿が、たまらない存在感で
心に残る。
リリー・フランキーさんは、TVのバラエティ番組などでしか知らなかった。
もっと上の世代かと思っていたし、人生観や経験なども接点のない人だと
思っていたが、
歳もちかくて(4才ちがい)、子供時代からの風物や親の世代の会話なども、
自分の経験と重なった。
子供は誰でも、
自分を見守り無償の愛で育ててくれた大人たちにこんな感情を
もっていると思う。
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