H.G.ウェルズの原作は、あまりに有名なだけに手にとったことは
何度もあったにもかかわらず、読むまでに至らなかった。
映画化の時は、話題になっていたがさすがに原作の成立時代を考えると
あまり興味をもてなかった。
TV放映されなければ、そのまま未見のままだったかもしれない。
しかし、おもしろかった。
時間移動の映像表現が、斬新(というよりノスタルジックなのかもしれないが。)
すばらしい。
タイムマシンもデザインも作動時の意匠も魅力的。
監督のサイモン・ウェルズはH.G.ウェルズの曾孫ということで
思い入れと愛情がきちんと結実した効果もあるのだろう。
個人的にSF古典ファンタジーは懐かしくてしっくりくる。
物語後半、80万年後の未来世界でのフォトニックとの再会シーンなど、
「漂流教室」と同じ世界観だと感じた。
人類の末裔の姿についてもそう。
オマージュだったのかもしれない?
ラストシーンも秀逸。この感覚を映画で
あじあうのは久しぶり。
思えば小学生低学年で最初に読んだSFは、
きちんと?ヴェルヌとウェルズ「宇宙戦争」だった。
原作も、もう一度きちんと読んでみたいと思うようになった。