オリンピックに限らず、女子マラソンのTV中継を好きでよく見ている。
もうずいぶん前からになるが、そのときに増田明美さんの解説は
なんて秀逸なのだろうと思っていた。
かつてのトップランナーであるが、ロサンゼルスオリンピックでは
途中棄権の挫折を味わった。
栄光と挫折を経験することは、トップアスリートにはめずらしくないが
彼女のように昇華できるのはまれではないかと思う。
自然体でやわらかくランナーたちと関係を
保っていることが本書でも良くわかった。
本書は、アテネオリンピック代表選手選考の場面から始まり、
ここに至るまでの各々の選手たちの素顔を追っている。
アテネが終わり、そして北京に向けて走り始めた
今についてもまた書かれたものが読めたらと思う。