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「マンガ ぼけ日和」矢部太郎/原案:長谷川嘉哉 /かんき出版

原案:長谷川嘉哉

『大家さんと僕』の矢部太郎さんの本。

「はじめに」で書かれた
長谷川嘉哉さんが、著書『ボケ日和』を書くきっかけに
なったエピソードが印象的です。

講演を聞いていた
義母を介護していた60代くらいの女性の言葉

認知症の症状のひとつ
モノ取られ妄想:
患者さんのお世話を一番している方、つまり
もっとも頼りにしている方に対してでる、ということ

なんでだあれも教えてくれんのですか?

なんでそんな大事なこと、
はじめにだれも教えてくれんのですか?

が、印象にのこりました。

「知識があれば、最期の時に笑顔で見送れる」
そんな思いで書かれた本のマンガ版

矢部太郎さんならではの優しい絵で、描かれた
家族の表情にほっとしたりします。

広く読まれて欲しい、そう思いました。


<出版社HPの解説より抜粋>
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『大家さんと僕』『ぼくのお父さん』など話題作を
生み出してきた著者が、認知症患者とその家族の日常を描いた!
認知症の症状の進行具合を四季(春・夏・秋・冬)に分けて、
それぞれの時期に認知症患者さんにどんな変化が起こり、
介護者さんはどう対応したら良いのかがわかる構成。
笑って、泣けて、不安がやわらぐ本です。

*
はじめて、全編描き下ろしでマンガの単行本を描きました。

認知症の専門医である長谷川嘉哉先生のご著書『ボケ日和』の
装画を描いたご縁から原案とさせてもらいマンガ化しました。

長谷川先生の本はあたたかくユーモアを交えて、
「老い」を、「老化」を、その一環である「認知症」を、
そして誰にでも訪れる「死」をあたりまえのことだと教えてくれて、
安心を与えてくれます。
この本の装画を引き受けることを勧めてくれたのは僕の母でした。

母は長年、介護の仕事に従事していました。
でも子供の頃から、僕は母の仕事について詳しく聞いたり、
学んだりすることはありませんでした。
どこか目を背けてしまっていたのだろうと思います。
今、母は高齢になり介護される側、僕は介護する側の年齢になろうとしています。

この漫画を描くことで僕自身が、介護や認知症についてもっと考えたい、
学びたい、知りたい。それがこの本を描いた一番の動機だったのかもしれません。

このマンガを読んだ皆さんの未来への不安が、
あたたかな日差しのような安心に変われば。
そんな一冊になっていたら幸いです。

矢部太郎
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<かんき出版の作品URL>
https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761276515
試し読みもできます。