フレデリック・フォーサイスの短編集。表題作を含む8編を収録。
よく喋る死体
アイルランドに蛇はいない
厄日
免責特権
完全なる死
悪魔の囁き
ダブリンの銃声
帝王
今までの短編に多かった戦争や兵士としての経歴をベースにした話から、
バラエティに富んだストーリー構成になっていて、
作者名を知らなければフォーサイスの作品だとはわからないかもしれない。
それにしても、ストリーテラーとして1級の作品なのはまちがいなく、
それぞれの作品を楽しみました。
免責特権や完全なる死は、痛快。
「帝王」は、
1日の闘いを終えた主人公の気持ちの変化と決断がちょっと気持ちよい。
変えられないと思った人生は、本当は気持ちしだいでいくらでも
越えられるものかもしれない、と思ってすこし自由な気持ちになった。