ユニクロ=柳井正社長、
そういう認識はますます強くなっている。
自ら招聘した後継者候補の玉塚元一氏の更迭のニュースは、
話題になったし、
個人的にはワンマン経営の象徴のような出来事だと
Negativeに受け取ったけれど、
いくつかの失敗も経た後で、
今ユニクロが世界TOPを目指すことを標榜してもおかしくない
成長企業としてあり続けているのは事実。
ワンマンならではの強権が、うまく働けばという見本にも見える。
本書は、ユニクロで働くということについても焦点をあてる。
柳井社長自身がライバルとして何度も口にするZARAと比較すると
ユニクロらしさがよくわかる。
正直、働く場所として、魅力的とは思えないところが
いくつもあると思うけれど、
多くの雇用を創出できるのは
(たとえアルバイトや派遣であっても)
絶対的な企業の存在価値だと考えている。
一方、
仮にいくら業績(売上げ、利益、利益率)が華々しくても、
それと企業価値(心理的?社会的)が一致しないということは
ある程度共有される認識になっているのではないかと思う。
- 投資(短期なら投機かな)価値や、食い扶持を稼ぐための手段としての
目先の価値とは一致することが、それを見えにくくしているけれど。
ユニクロは、少ない品番を自ら企画・生産・販売することで
安くても良質な衣料品があるということ、
ブランドタグは無くても気にならないという
新しい価値観を生み出した。
デニム・ジーンズを購入するのに、1万円。
10~20代の頃に、ジーパンを買うならリーバイスやEDWINのブランドに
こだわらずにいられなかった自分にも(それ以上はいらなかったのが自分)、
2900円のユニクロのジーンズは、意識の変革をもたらした。
それは数年の時間を経て、結果的に
イオンTOP Valueの900円ジーンズにとって変わられてしまったけれど、
ヒートテックしかり、ウルトラライト・ダウンも?
価値があると消費者が思えるものを生み出し続けている限り、
ユニクロは成長していけるのは間違いない。
後は、それを継続しているような社員たちのモチベーションを
維持、高めていけることができるのか・・