road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「ユニクロ帝国の光と影」横田増生/文藝春秋

ユニクロ=柳井正社長、

そういう認識はますます強くなっている。

自ら招聘した後継者候補の玉塚元一氏の更迭のニュースは、
話題になったし、
個人的にはワンマン経営の象徴のような出来事だと
Negativeに受け取ったけれど、

いくつかの失敗も経た後で、
ユニクロが世界TOPを目指すことを標榜してもおかしくない
成長企業としてあり続けているのは事実。

ワンマンならではの強権が、うまく働けばという見本にも見える。

本書は、ユニクロで働くということについても焦点をあてる。

柳井社長自身がライバルとして何度も口にするZARAと比較すると
ユニクロらしさがよくわかる。

正直、働く場所として、魅力的とは思えないところが
いくつもあると思うけれど、

多くの雇用を創出できるのは
(たとえアルバイトや派遣であっても)
絶対的な企業の存在価値だと考えている。

一方、
仮にいくら業績(売上げ、利益、利益率)が華々しくても、
それと企業価値(心理的?社会的)が一致しないということは
ある程度共有される認識になっているのではないかと思う。
- 投資(短期なら投機かな)価値や、食い扶持を稼ぐための手段としての
 目先の価値とは一致することが、それを見えにくくしているけれど。

ユニクロは、少ない品番を自ら企画・生産・販売することで
安くても良質な衣料品があるということ、
ブランドタグは無くても気にならないという
新しい価値観を生み出した。

デニム・ジーンズを購入するのに、1万円。
10~20代の頃に、ジーパンを買うならリーバイスやEDWINのブランドに
こだわらずにいられなかった自分にも(それ以上はいらなかったのが自分)、
2900円のユニクロジーンズは、意識の変革をもたらした。

それは数年の時間を経て、結果的に
イオンTOP Valueの900円ジーンズにとって変わられてしまったけれど、
ヒートテックしかり、ウルトラライト・ダウンも?

価値があると消費者が思えるものを生み出し続けている限り、
ユニクロは成長していけるのは間違いない。

後は、それを継続しているような社員たちのモチベーションを
維持、高めていけることができるのか・・