垣根涼介さんのヒートアイランド・シリーズ最新作(IV)。
垣根涼介さんの作品の中でも、特に好きなシリーズなので
新作出たのを知って読むのを楽しみにしていました。
主人公のアキ、そしてサブリーダーのカオルが、
渋谷のチーム"雅"から離れて3年、
中学卒業時に大検の資格をとっており、高校生活を経ないで
4年後に東大生として学生生活を送っているカオルの視点から物語は始まる。
お互いに、何故か意識して一目おくような存在である同級生の中西慎一郎、
平凡でたいくつな学生生活に、
影を落とすかつての自分たちを模倣したチームの存在、
ギャングものはそれほど好きじゃない、ので
シリーズの1作目である「ヒート・アイランド」よりも、
アキが柿沢・桃井と行動を共にし始めてからの方が、本流だと
思ってましたが..
時系列にそった物語だからこそ、ここに戻ってくるのは必然だったということ
なんでしょうね、
そして、うれしいサプライズがサントリーミステリー大賞を受賞した
デビュー作である「午前三時のルースター」との邂逅。
こういうことがあるから、読書は止められないですね。
おもしろかった。またきっと書かれるだろう新作と
その展開が楽しみになりました。