池井戸さん十八番の、銀行を舞台にした小説。
主人公は関東シティ銀行のエリート、本店営業第三部次長:黒部一石。
取引先と上司に嵌められて、責任を取らされた黒部が
陽のあたらない人事部付きの立場から、真実の追究とリベンジを図る。
8編の短編を連ねた形で痛快な復讐劇を編み上げている。
シンプルで、よくある話なのだが、
それゆえか?素直に楽しめた。
すっきりストレス解消できる作品になっている。
銀行しかり、大企業しかり
組織的にがちがちで抑圧性の高い会社が多いからこそ
うつの増加など問題になっていると思う。
こういうエンタティメントで、すこしでも解消されることを
願います。