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「六人の嘘つきな大学生」浅倉秋成/角川書店

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面白かった!

羨望の的のような企業の、
厳選された最終選考に残った学生たち

設定的に、
鼻につくこともあるかもと思っていたけど

それぞれ、個性的で有能さが響き合う、というところ、
冒頭から、引き込まれる。

過去の事件と、その数年後の関係者へのインタビューが
交互に語られる構成

過去の出来事・事件の語り手である主人公:波多野祥吾の
人間性に好感が持てて、それは最後まで本作を支えていると思う。

ミスリーディングを誘う仕掛けが
いくつも用意されていて、

見方をひっくり返されるたびに
おお、と思わされました。

最後にも、
ああこうことなんだなという部分。

表面的な印象で、判断されてしまう
今のSNS社会への
警鐘的な意味もあると感じました。

傑作、おすすめです!


<出版社HPの解説より抜粋>
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成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。
最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、
一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。
全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、
本番直前に課題の変更が通達される。
それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。
仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。
内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。
個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。
彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。
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<KADOKAWAの作品のURL>
https://www.kadokawa.co.jp/product/322210000678/

試し読みもできます。

<KADOKAWA文芸WEBマガジンURL>
https://kadobun.jp/special/asakura-akinari/rokunin/

著者インタビュー