road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「向田理髪店」奥田英朗/光文社

奥田英朗さんの小説。

舞台は、かつては炭鉱で栄えそして今は過疎化と高齢化が進む
北海道の苔沢町。

主人公は、町にふたつ残った理髪店のひとつ向田理髪店の店主:向田康彦

稼業である理髪店を28才のときに父親から引きついでから
四半世紀、

札幌の大学を卒業して、同地で就職した長男の和昌が
1年で地元に帰ってくるとうところから話が始まる。

過疎化に悩む地方の問題が語られるようになってからは
もうずいぶん経つ。

受け入れることにも慣れてきた親たち世代の、
子供が返ってくることを単純に喜べない、
心情がちょっと新しかった。

田舎ならではのつながりの濃さはいいことばかりではないのだろうけれど、
ふるさとで一緒に過ごした、限られたなかでしか得られない
絆はの魅力はやはりあるなと思う。