柴田よしきさんの長編小説。「火都」の続編。
「火都」の災厄から、10か月、民間の力でようやく復興の兆しが見え始めた
京都を再び襲う危機。
人を喰らう妖怪の封印をなぜ再び開かなければいけないのか・・
解説などで、舞台が日本を飛び出して、世界や宇宙に広がるという
説明を読んで、正直そんなところまでいかないでと思っていましたが、
京都を舞台にした描写も十分で、前作の余韻を残した続編対策を楽しみました。
今回の主役は、木梨香流よりやその友人:沢口美枝よりも
生まれかわった珠星と十文字雄人かもしれない。。。(きっとそうですね。)
サイパンへの旅程から始まった小説とは思えない軽いやりとりに、
笑ってしまった。
前作の大人の知性の象徴のような珠星もよいけれど、これもまた楽しい。
続編「遥都」も楽しみです。