刑事・鳴沢了シリーズ。
上下巻から構成される大長編。
前作ラストで予告された鳴沢に迫る危機の正体・・なのか
冒頭、かつて望まざる情報適用者として鳴沢の前に
現れた男が殺されて
殺人事件の容疑者として事情聴取される。
続けて起こる事件、鳴沢を中心に多くの事件が重なっていく。
謎と危機の連鎖の中で、鳴沢の周りに姿をあらわす
警察内外の、鳴沢の味方、そして敵。
今までのシリーズ作品で登場した多くの人間たちが
再集結する、そんな鳴沢了シリーズの集大成のような作品で
楽しめた。
そして、最後。
作中なんどか匂わされていたはずなのに、こんなことだとは
想像していなかったな。
「雪虫」で始まった鳴沢了シリーズの
第一部?の最後にはふさわしい幕切れなんだろうと今は思う。
次の作品が書かれるのかどうかは、わからないけれど
新しい鳴沢了との再会を楽しみにしたい。