road2vのブログ - a little white rooster

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「冠 コロナ OLYMPIC GAMES」沢木耕太郎/朝日新聞社

「廃墟の光」というタイトルで「ナンバー」に連載された
1996年、アトランタ・オリンピックについて書かれた文章をベースにまとめられたもの。

本書が刊行されたのが2004年1月、
すでにアトランタ・オリンピックから7年もたっていて、
それを北京オリンピックの気配が迫ってきた2008年、今読んで・・

なんだろう、冷静に振り返えれるというか、
女子バレーの大林素子選手や、柔道の古賀選手、
カール・ルイス。
サッカー日本代表がブラジルにかったマイアミの奇跡もこのときでしたね。)

かつて頂点を極めた当時のアスリートの多くがもう引退したという現実も知るなかで
オリンピックという記録を伴った競技には、
残っていく多くのものがあるのだと改めて思った。

沢木さん自身、専業のスポーツライターというわけではないので
特定の競技やアスリートに決まった思い入れがある状態で
のぞまないところに、
オリンピックの自然な姿を垣間見れたような気がする。
(プロボクシングなどへの思い入れはまたちがうのでしょうが。)

日韓W杯のことを書いた「杯 カップ コリア・ジャパン漂流記」も
やはり時間がたってから読んだのだけれど、
本書の方が、沢木さんらしさが感じられて、不思議なタイムトリップ感を
味わえました。
(サッカー感については本書でもふれられています。)

北京オリンピックは、中国の人にとっては、
本当に特別なものになるのでしょうね。