数年前「OKAGE]や「黄泉がえり」で新作長編を読めたとき、梶尾さんが現役のSF作家であることをとてもうれしく思った。熊本で育った自分には特別な感慨がある。
本書は初出1978-1991の短編集だが、梶尾さん独特の懐かしいテイストが詰まっている。何篇かは著名な名作へのオマージュだが、SF短編という形は両者の魅力を引き出すよい形だと思った。
個人的な一押しは「夢の神々結社」。
恩田陸さんが解説代わりの手紙風ショートストーリ-を寄せているのに、今を感じた。(少し意外、読んでいた時代が同じなのかもしれない。)