第59回江戸川乱歩賞受賞作。
14年前、ブ-ジャムと呼ばれた連続猟奇殺人犯、新田秀哉。
逮捕されて死刑を執行された彼の信望者者の中から
第2のブージャムが現れる。
本作の主人公:南條仁は、新田秀哉が最後に死なせた(交通事故)
南條信の双子の弟。
幼いころに祖母の家に養子として出された兄、そして
兄の死後、その代わりとしてまた同じく養子に出された自分の存在。
内省的な文章が続いて、前半部分は正直重たかったけれど、
後半事実があきらかになっていく過程は、
一気に読み進められた。
救いがみえる結末だったのもよかったのかと思う。