重松清さんの長編小説。
主人公は、高校生2年生の娘を持つサラリーマン
藤巻大介45歳。
いかにもオヤジだなあという設定なのでけれど、
これが私とほとんど変わらない年齢なのが・・
少し悲しい。
勤務先の社長の名を受けて、存続危機の
あすなろ大学(旧世田谷商科大学)応援団団長として
社会人入学をすることになる。
学ランをきて歩く、
時代錯誤な応援団としての生活、
なんとか確保した新団員との世代間、意識のギャップ。
ありがちな展開なのだけれど、それでも主人公と同世代の
OBたちの友情にはちょっと魅かれた。
最後、とくに吹奏楽部の4年生たちのくだりは
ちょっとうるっときた。
でもこんなふうに感じるのも、もしかしして、
私たち世代が最後ということはないのだろうか・・。
変化は悪くない、それでも残しておきたいものはある。