road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「トヨタの闇」林克明・渡邊正裕/ビジネス社

副題は、- 利益2兆円の「犠牲」になる人びと

広告収入に頼らないからこそ、実現できる本当のジャーナリズム。
MyNewsJapanを起こした渡邊正裕さんの"志”の成果。


第一章で、
広告料日本一であるトヨタの不興を買う記事が
世にでない状況が説明されている。

こういう話は、テレビの報道番組についても
他の会社(消費者金融商工ローン)に関して、よく語られることであるけれど、

視聴率で価値を計る、ある意味社会迎合的な体質のあるTV業界と
まがりなりにも、ジャーナリズムを標榜する新聞社などが、
おなじスタンスで動いている様は、想像してなかった。

広告収入=お金、

それが遵守すべき価値、というなら
ジャーナリストという仕事は、本当にやりたかったことなのか?

最近のDeNAやグリーのCMの氾濫をみていると、
彼らの”志”って何だろうと、思ってしまう。

テレビ局は、もちろん”広告料=お金”が目的。
意外性はない。ずっとそうだったのだろうし、これからも変われないだろう。

けれど、DeNAやグリー・・はね。

わずか1年やそこらか前に、
新しいベンチャーの旗手として誇らしげに語っていた
経営者たちのインタビュー記事を、
人ごとながら、私は恥ずかしくて読み返すことはできない。

この経済的に厳しい時期に
「簡単に、たくさんのお金をもうけられる仕組みを作った」
それが創出した”価値”だと表明しているからだ。


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脱線しました。

メーカーであるトヨタの価値は、
その作り出した商品の生み出す価値によっている。

世界でTOPになった、それは世界でそこに価値があると評価されたからだろう。

安くて信頼性のおける機械、
田舎育ちの私には(実家は弟たちが働き始めるまで自動車なかったけれど)、
移動手段としてのクルマの価値の大きさはよくわかる。

生活の質の向上や家族とのかかわり方にも
大きな効果があった。

世界一だから、従業員も世界一の満足度をというのは求めない、

けれど、本書でかかれたような状況が放置されるなら、
それは、かならずメーカーとしての凋落につながっていくと思う。

先日、カンブリア宮殿富士重工(スバル)が取り上げられていた、

生産台数最下位の会社が実現している、綺羅星のような価値。

テスラモーターズへの出資も含めて、)
トヨタが出資して最大株主になったことに、トヨタ自身への
良いFeedbackが喚起されることを期待している。

日本一のトヨタは、日本の誇りであって欲しい、そう願う。