米国ドラマ「HEROS/シーズン2」で、
ヒロイン役ヤエコに抜擢されたニュースで彼女の名前に再見して
おお!と声を上げた人はたくさんいたのではないかと思う。
私くらいの世代だと、10代後半でのあの”カレンダー"は
衝撃的だったし、ドイツで少女時代をすごしたという
バックグランド含めて
普通のアイドルともちがう存在感は魅力的だった。
2007年、27歳で日本の芸能界を離れて、
単身でアメリカに渡った彼女の9年の夢への挑戦。
日本での活動で得た当面の生活をつづけていくための資金。
それと、少女時代の夢だけで
これだけの時間を、すごしてきたその生々しい記録が
ここにある。
住まいを借りることさえ、簡単にはいかない。
英語だって、ぜんぜんできない。
事務所・プロダクションに所属する習慣がないアメリカで
自分のエージェントを探すところから始まる挑戦。
初めてエージェント契約を結べるまで渡米から3年かかっている。
過去の実績がまったく通用せず、バックの力も何もないところで
一人で挑戦して夢をつかんでいくことの厳しさやつらさが
飾ることなく書かれていて、
読みながらその当時の彼女の無力感や、失望感が伝わってくる。
本当にすこしずつ、すこしずつ、前にすすんでいく。
読めば、自分の夢について、
もう一度見つめなおすきっかけになるかもしれない。
現実の9年間、彼女は実際にそれをやってきたのだから。