road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「日銀券 上巻・下巻」幸田真音/新潮社

日銀(日本銀行)を舞台にした幸田真音さんの長編小説。
著者初の週刊誌連載小説らしい。

主人公は日本銀行の政策委員会(ボードメンバー)
の審議委員に選ばれた国際経済学者:中井
就任前に亡き妻の思い出を抱えて旅した南アフリカ
出会った女性との再会、
それが新しく副総裁就任した芦川笙子。

彼女が企てる何かとは・・

円ドル相場が、身近な景気に大きく影響するという
現実は今や日常的なニュースになっている。

そのひとつの要因である国の政策決定の
指針を決める政策委員会。

日銀が動くことが市場にどう反映されるのか、
それがこの小説の大きな
テーマになっている。

本作でも過去の大きな事例として
扱われているプラザ合意
1985年、自分でもまだ記憶の鮮明な18歳の頃だったと
知って驚いた。
その少し前の1ドル=360円という時代から、1ドル=200円の
時代へ、そういうキーワードが飛び交っていたのは覚えている
けれど、
ガソリンや大豆、輸入商品、為替相場
自分の生活にこんなに直接影響するなんて想像もしていなかった。

当時も輸出産業に携わる人たちを含めた大人たちにとって
大変なことだったのだろうな。

そういうことを改めて考える契機になりました。