現代のファンタジー小説。
浅倉卓弥さんの書いた小説は、
今まで「四日間の奇蹟」/「君の名残を」を読んできたけれど、
この本が一番好きだと思った。
大きな事件も、ことさらドラマティックな展開もあるわけではないけれど、
少しの悲しさと寂しさと希望..
心に染み入る感じがする。
主人公が、商業デザインの仕事を進めていく過程がリアルで
物語自体が絵空ごとにならないようにしている。
物語のメイン?の舞台として、
浅倉さんの故郷の北海道を選んでいるのも、
おそらく効いている。
読み終わった後で、改めて装丁をみると、
この話のイメージがゆっくりとただようようです。
今週は、良い本に続けて出合えてよかった。