井上夢人さんの小説集。
下記の6編を収録
- あした絵
- 鬼の声
- 空気剃刀
- 虫あそび
- 魔王の手
- 聖なる子
いわゆる超能力を持った子供や高校生についての6つのエピソード
語り手が能力の持ち主でなく、大学教授や週刊誌のライター、ケースワーカーなどであることで
読者が能力者との出会いを体験するように感じられるのが、
複線だったのかなと思います。
派手な展開があるわけでもなくて、淡々と複数のエピソードが続いていくので
こういう小説集もありなのか・・と思って読んでいたのですが。
終章の「聖なる子」の中盤からの急展開!
大学教授:飛島が連載している記事が縁で、6人が初めて集まり
八ヶ岳南麓にあるロッジで合宿するストーリー。
特殊能力ゆえに、苦しんだり、疎外感を持っていたことも多い
彼(彼女)、子供たちらが、お互いを認め合って、協力していくところ、
前向きに進み始めるストーリーがとても、心地よかった。
続編が読みたい、そう思いました。