柴田よしきさんの、”花咲真一郎シリーズ”長編。
ブログで確認したら、前作を読んだのはもうずいぶん前だった。
途中、村上緑子シリーズの長編を読んでいたので、これほど時間が
たっているとは思わなかった。
元刑事、今は無認可保育園の園長かつ私立探偵である
花咲真一郎、
日々の金策に追われながら、周囲のトラブルをほっておけない。
このシリーズ、読めば読むほど、主人公が好きになっていく。
ブルー・ライト・ヨコハマ
アカシアの雨
プレイバックPART3
骨まで愛して
エピローグ
全体的につながった長編ではあるけれど、ひとつひとつのエピソードの
独立性も高くて、いままでの長編とはまたべつの魅力があった。
登場人物のひとりひとりに、人生があって、かかえているものがある。
それゆえに、痛みを乗り越えて、人にしめせる温かさの
リアリティが物語の骨格を支えている。
エピローグで、
山内練の秘書:長谷川環によって
存在を教えられた麻生龍太郎と主人公が邂逅するシーンがある。
村上緑子シリーズとちがう、ふたりの人生が交差する物語が
この後あるということだろう。楽しみです。