road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「おやすみ、こわい夢を見ないように」角田光代/新潮社

2005年、「対岸の彼女」で直木賞を受賞した角田光代さんの短編集。

同じテイストでつづられた8編。

救いがない・・
ような状態で物語が終わるのは、リアリティがあるということなのか。

短い小説世界なのに、引き込まれて
真相は?結末は?とページをめくるうちに
そこで唐突に物語は終わる。

フラストレーションが残ったが、それが角田光代さんのねらいなのかもしれない。

この短編集の小説を、真相や結末まで丁寧に書きこんでいくと
対岸の彼女」になるような気がした。

思えば「対岸の彼女」でも、明かされない真相は残るのだが、
リアリティのなかで希望や救いがあって、気持ちよく楽しめました。

角田さんの小説を読むのは、これで2冊目。
他の小説はどうなのか?読みたくなってきた。