竹内結子、中村獅童主演。土井裕泰監督。
市川拓司さん原作の映画化。
市川さんの小説としては、「そのときは彼によろしく」の方が好きだった。
オレンジレンジの歌う主題歌のメガヒットとあわせて、映画やドラマへの
スポットの当たり方も大変なものだったので、少し興味をそがれる部分が
あったのだけれど.. よかった。
丁寧に映像化されたシーンが続くなかで、いくつか小説にない部分があるのだが、
良い演出だと思う。
巧と佑司のその後がオープニングとエンディングで描かれたのも、
澪の願いを考えれば、自然なように感じた。
最後に、澪の日記をもとにそれまで巧の視線で語られてきシーンが
カットバックされる映像とともに澪の目線で回想されるのだが、
たたみかけるようで心に響く。素晴らしい。
ちょっと岩井俊二監督の「ラブレター」に近い余韻が残って、
恋愛映画として、小説を超える映画になったような気がします。
お勧めです。