垣根涼介さんの歴史長編小説。
本作にも紐づく(直接つながるものではないと思いますが)
「光秀の定理(レンマ)」を読んだのが2014年7月でした。
とても面白かった。
そのときの記憶が強くて、
おそらく連なる作品だろう本作の書名をみたときは
おお、と思いました。
本作は、
織田信長がまだ少年の頃から、尾張・美濃を比叡停止
戦国時代の覇王として天下統一を目前とするところ、
そして本能寺での最期までを、濃密に描いた小説。
物語の中で、
語り手としても登場する秀吉や明智光秀はもちろん、
武田信玄や上杉謙信の巨大な影、
信長や光秀からみた戦国における彼らの立ち位置、
松永檀上の存在、徳川家康への評価
新しくて興味深かった。
歴史上の合戦・できごとをつづるだけでも長大なストーリーを
追いかけて歴史をたどるイメージ。
面白かった。
書名にもある『原理』とは・・
それは本書を読んでのお楽しみ、
それがあるからこそ、
本能寺の最期での信長の姿が
他の小説やドラマとは異なった味わいを、残すのかと思います。
集中してちょっと長めの読書。
GWのおすすめです。