楡周平さんの長編小説。
舞台は昭和、モデルは西武グループなのかな?
横浜のドヤ街で育った主人公:小柴俊太(テン)が
下足番だった時に、ムーンヒルホテルの月岡に目を止められたところから
始まる立身出世。
昭和が今と比べてどんな時代だったか、自分でも想像がつくので
その中でのサクセスストーリーは、泥臭いけれど力強くて
魅力があります。
恩人である月岡の絶体絶命の危機、
妻になった文枝の言葉からの起死回生の逆転劇には
こころ打たれます。
そして、エピローグもまた。
時代は変わって、人の在り方も変わっていくのか?
それとも変わらないものなのか?
考える契機になりました。
おすすめです。