road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「あの夏、二人のルカ」誉田哲也/角川書店

誉田哲也さんの長編小説。

おもしろかった、楽しく、せつなくて、痛みがあって、
そして最後にちょっとほろりとくる。

バンド:ルーカスのリーダー:佐藤久美子の視点で
語られる高校生2年から3年にかけてのエピソードと

14年後、もうひとりの主役:沢口遥が、
かつて暮らした東京(谷中)に戻ってきたところから始まる
ストーリー

物語のつながりが、ようやく見えてくるのは中盤以降なのだけれど

語り手の二人のちょっと不器用なところも魅力的で
とくに、佐藤久美の前向きな明るさは、終盤のエピソードにもつながって
じんわりひびく。

女子高生剣士の青春を描いた「武士道シックスティーン」シリーズも
よいのだけれど、
あの夏から14年たって、
32歳になったメンバたちの姿も描かれた本編は
ちょっとしっくりきた。

かみしめるように、ぱらぱらと3-4回読み直してました。

おすすめ、傑作です。