road2vのブログ - a little white rooster

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「ラスト・レース」柴田よしき/実業之日本社

副題は、1986年冬物語

柴田よしきさんの長編小説

主人公:海道秋穂は小さな商社で働く27歳のOL

舞台は、バブル景気の頂点に向けて時代が動いている1986年
特定の年をがっつり舞台にしたというのは
あまりなかった設定で、こういうのもありだな、と思いました。
(書名のラスト・レースは1986年末競馬重賞レースの有馬記念のこと)

自分は当時18-19歳、

田舎の学生で、バブルらしき勢いにふれるのは、
就職後の住まいを関東圏で意識始めたときに家賃の高騰の
情報にふれたときくらい。

いろんな成功や失敗、チャンスとリスクが周りに
あふれた時代に、この年代だったら
いろんな経験を見聞きすることができたのかもしれないな、と想像しました。

躍進、著しい中国とか、今リアルにこんな感じもあるのかも。

それにしても、
男女雇用機会均等法が施行されたのがまさに1986年(昭和61年)

本書で描写されるセクハラもパワハラも普通のことだったのだろうな
というのは容易に想像できるので、

時代はよい方向に動いている、という部分は確かにあるのだと
思います。