副題は、21世紀の脱・学校論
書名がけっこう刺激的なので、ちょっと手にとるときに
ハードルがあったのですが、
後半の複数の特技を持つことで自分の価値を高められる、など
読みやすくて腑におちる論が語られています。
今の学校が、企業や工場へ労働者を供給するために
最適化されたもの、
というは自分でも感じていた記憶があって
よくとらえれば(自分はそう考えていた)
それは、適応能力を高めるトレーニングだったという
実感もあります。
適応できないことで、可能性が広がったり、社会の価値観にとらわれない
生き方を選べる、という成功例が積み重なってきて
(ブロガーのちきりんさんも、就職について、自分がおかれた立場の
幸運な結果について書いています。)
すこしずつ変わっていくのだろうな、とも思います。
★本書で、一番心に残ったこと
「おわりに」で
堀江さんが本書を書く動機になった気づき、
「思い切って動き出したいけど動けない」人たちについて
ハンドルを振れなかったり、アクセルを踏めないことを
不思議に思っていたけれど、
アクセルは踏んでいるのだけれど、
同時にブレーキを踏んでいるのだ、という
ことに気づいた。
それが全く想定外だった、ということ。
★「おわりに」だけでも、無料で公開して読めるようになっていたらよいのに、
そう思いました。
「おわりに」を読んだら、本編をよみたくなる人がたくさんでてくると思います。
アクセル踏め、っていう話は、もういいと思っている人も、
ブレーキを一緒に踏んでいる?どういうこと?と感じるはず。
★光文社新書、できたら尊敬します。
(幻冬舎ならやるでしょうけど、絶対できない、やらない出版社もありそう。
個人的には、光文社はできそうな気がしています。)