馳星周さんの長編小説。
書名の読みは、「神(カムイ)の涙」
舞台は北海道、アイヌの元猟師で今は木彫りの像を彫っている平野敬蔵の元に
東京から尾崎雅比古が訪れて、敬蔵の孫:悠と出会うところから物語が始まります。
敬蔵に弟子入り志願をした雅比古.
弟子などとらないという敬蔵だが、周りの人たちとのサポートもあり
徐々に関係を築いていく、雅比古の目的は。。
殺人事件もでてくるのですが、
既存の馳星周さんのクライムノベルを読んでいた感覚からすると
おおきく異なる小説世界にちょっと驚きます。
北海道の自然の描写も素晴らしく、(馳星周さんは北海道出身のようです。)
悠の葛藤や成長も好ましくて、一気に読み終えました。
ラストシーンも暖かくてほろりとします。
馳星周さんの新しい小説世界、楽しみました。