road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「神の涙」馳星周/実業之日本社

馳星周さんの長編小説。

書名の読みは、「神(カムイ)の涙」

舞台は北海道、アイヌの元猟師で今は木彫りの像を彫っている平野敬蔵の元に
東京から尾崎雅比古が訪れて、敬蔵の孫:悠と出会うところから物語が始まります。

敬蔵に弟子入り志願をした雅比古.

弟子などとらないという敬蔵だが、周りの人たちとのサポートもあり
徐々に関係を築いていく、雅比古の目的は。。

殺人事件もでてくるのですが、
既存の馳星周さんのクライムノベルを読んでいた感覚からすると
おおきく異なる小説世界にちょっと驚きます。

北海道の自然の描写も素晴らしく、(馳星周さんは北海道出身のようです。)
悠の葛藤や成長も好ましくて、一気に読み終えました。

ラストシーンも暖かくてほろりとします。

馳星周さんの新しい小説世界、楽しみました。