恩田陸さんの小説集
第一話 錦糸町コマンド
第二話 川崎コンフィデンシャル
第三話 上野ブラッディ
第四話 大坂アンタッチャブル
第五話 呉スクランブル
第六話 六本木クライシス
”裂け目”をふさぐことで、災厄を食い止めてきた風雅一族?の物語。
恩田陸さんの新しいシリーズで、
1話を読んだときはちょっと懐かしいSFと出会ったときのわくわく感がありました。
ただ、終盤、主人公の元夫婦たちとその子供がかかえている”めんどう”について
物語がむりやり収束してしまった(させた)感じ・・
もっと話を膨らませることはできたかもしれないけれど、
なにより、恩田さんのイデオロギー的なものの発露がベースにあって
もともと展開先は決まっていたのかな、という気がします。
思想や信条は別として、
イデオロギーとエンターティメントは相性が悪いものだな、と思いました。