road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「暗手」馳星周/角川書店

馳星周さんの長編小説。

主人公、高倉(偽名)は、欧州の黒社会で暗手の異名でよばれる男。
サッカーの賭博組織から日本人GK:大森玲央に折衝するように依頼を受ける
ところから物語が始まる。

かつてプロ野球の優秀な投手だった主人公(本名:加倉)が
台湾プロ野球での八百長に関与して、堕ちていく
本作の前日譚である作品を読んだのは、

もう随分前だけれど、印象には強く残っていました。

流れた時間がちょうどよい具合に重なって、

主人公の壊れたところと一見落ち着いた単調な生活にも
リアリティを感じました。

壊れて味覚を失い、食事はいつも決まったものをごくわずか、
実は死ぬこと(殺されること)を望んで生きていた
主人公が、

Targetである日本人GKの姉:綾にかつて愛した女の
面影をみとめるところから、
失っていた感情を取り戻してしまうところ。。

殺し屋:馬平(マービン)とのやりとり・・

物語が激しく動き出す中盤から、引き込まれて
一気に読み終えました。

面白かった。

続編があれば、読みたい。
そう思いました。