road2vのブログ - a little white rooster

Windows10 64bit化、書庫:PC(パソコン)関連作りました。

「狩人の悪夢」有栖川有栖/角川書店

有栖川有栖さんの長編小説。

英都大学社会学部准教授:火村英生(臨床犯罪学者)と
作家:有栖川有栖のペアが活躍するシリーズ最新作。

TVドラマ化されたものを観ていたのも割と最近のように思ってましたが
2016年はじめなので、もう1年半以上たちましたね。

前作「鍵の掛かった男」を読んでからも10カ月。
このくらいのペースで新作を読めるのはファンにはうれしい。


ハリウッドでの映画化も決まったベストセラーのホラー小説「ナイトメア・ライジング」、
その作者:白布施正都との対談によばれた有栖川有栖の上京シーンから
物語が始まります。

対談を契機に、誘われた京都郊外・亀山の白布施の家、
ちかくのオーベルジュ「レヴリ」、

タイミングを同じくして、白布施を手伝っていた故人である渡瀬青年の
住まい「獏の家」を訪ねてきた女性:沖田依子が右手首を切断された姿で
発見される。

通常の生活から離れた田舎で遭遇する殺人事件、

絶海の孤島ものを現代的に置き換えたらこういう環境になる、というところには
すんなり受けいれられました。

本作の魅力は、現実的な環境の中で、
被害者の来訪の目的や殺された動機、容疑者の絞りこみを行いながら、
すこしずつ明らかになっていく過程の
リアリティかな、と思います。

それが故に限定されてしまう部分もあるのだけれど・・
楽しめました。

論理的な推理ものを読むのは、かなり久しぶりでした。
新作も楽しみです。