深緑野分さんの長編小説。
舞台は第二次世界大戦時の合衆国陸軍、
主人公は、5等特技兵 管理部付きコックとして従軍する
ティモシー(ティム)・コール(通称キッド)
寓話のようなストーリーを創造していたら
リアルな戦争に従事した若者の日常を描いた小説でした。
コックとはいえ、欧州戦線でドイツ兵との戦闘が続く中
同じ舞台の人間が何人も戦死していく中、
ときおり起こる不思議な事件の謎を解いていく
同僚のエドワード(エド)・グリーンバーグが
もう一人の主人公
そして、終戦をまじかに控えたときに
ティムは、ある事実に気づいてひとつの決断をすることになる。
Endiing 1989年
かつての仲間を西ベルリンのマクドナルドで待つティム
ベルリンの壁が崩壊して、戦後がまたひとつ終わった時代の
感触には、ほっとします。
戦争の現実は
映画やドラマでみるよりも、文章で書かれたほうがより伝わる、
ような気がしました。